プレーン・バニラ・オプションのインプライド・ボラティリティの算出

プライシングはこちら
「プレーン・バニラ・オプションのプライシング」
http://d.hatena.ne.jp/teramonagi/20090610/1244645460
リスク指標算出はこちら
「プレーン・バニラ・オプションのリスク指標算出」
http://d.hatena.ne.jp/teramonagi/20090615/1245076200

一般化ブラックショールズマートン方程式からインプライド・ボラティリティを算出するためにはGBSVolatility関数を使用する。

GBSVolatility(price, TypeFlag, S, X, Time, r, b, tol, maxiter)
price:オプション価格
b:キャリーコスト(年率)
r:金利(年率)
S:原資産価格
Time:満期までの期間(年)
TypeFlag:"c"でコールオプション、"p"でプットオプション
X:行使価格
maxiter, tol:インプライドボラティリティ算出のために使用される、最大反復回数と計算精度。
(内部で根を探す関数unirootが使われているっぽくその関数の引数と思われる)

注意すべきはプライシング・リスク指標と同様に
キャリーコストb=金利rとすれば通常のブラック・ショールズ・マートン公式
キャリーコストb=0とすればブラック76先物公式
キャリーコストb=金利r-配当利回りqとすればマートンの株式オプションモデル
と扱われる点。

例:5ヶ月物の株式コールオプションインプライドボラティリティ
(株価62円・行使価格60円・金利10%・配当なし・オプション価格5.797785円)

#ライブラリのロード
library(fOptions)
#インプライド・ボラティリティの算出
GBSVolatility(price = 5.797785,TypeFlag = "c", S = 62, X = 60, Time = 5/12, r = 0.10, b = 0.10)

無論、ここから出てくるボラティリティ(0.2)を使用してオプションの価格を計算すると5.797785円となる。